
手袋や軍手はどうやって数えるの?
手袋の正しい数え方は「一双(いっそう)」。でも実は「組」「足」「枚」なども使い分けられるのをご存じですか?
場面によって変わる数え方を、文化的背景や英語表現も交えて徹底解説します。
1. 手袋の数え方は「双(そう)」が基本!
1-1. 結論:手袋は「一双」「二双」と数える
手袋を数えるとき、最も一般的で正しいのは「双(そう)」です。左右一対になったものを数える助数詞であり、「一双(いっそう)」「二双(にそう)」といった表現が昔から広く使われています。
例えば、お店で「手袋を一双ください」と言えば、両手分の手袋=1セットを意味します。この「双」という助数詞は、箸(はし)や靴下など、ペアになって使うものに用いられるのが特徴です。
1-2. 双・組・足・枚の正しい使い分けまとめ
ただし、手袋の数え方は「双」だけではありません。シーンや文脈によって他の助数詞も使われるため、正しく理解しておくと便利です。
以下に手袋の数え方をまとめた表を示します。
数え方 | 読み方 | 用途・シーン | 例文 |
---|---|---|---|
双 | そう | 基本的な数え方。左右セットで数える | 手袋を一双買う |
組 | くみ | 双と同じくペアを表すが、特に「セット商品」感が強い | 冬用手袋を一組持っている |
足 | あし | 靴下や靴と同じく、着用するものとして数える時に使われる | 作業用手袋を二足用意した |
枚 | まい | 片方だけ、あるいは布製の平たいものとして数える | 手袋を一枚なくした |
ポイントは「ペアか片方か」「商品管理か日常会話か」で使い分けることです。
2. シーン別に変わる手袋の数え方
2-1. 日常会話で自然に使う「双」と「組」
日常的な会話や買い物では「双」や「組」を使うのが自然です。
- 友達に「新しい手袋を一双買ったよ」と言えば、すぐに両手分だと理解されます。
- 一方で「組」を使うと、ややフォーマルで商品っぽい響きになります。「この高級革手袋は一組で3万円です」といった言い方です。
家庭や普段の会話では「双」、商品の説明やパンフレットでは「組」と使い分けるのがオススメです。
2-2. 販売や商品管理で使われる「足」や「枚」
商品を管理する現場や、スポーツ用品店などでは「足」や「枚」がよく使われます。
- 「足」は靴下や靴と同じ感覚で、「作業用手袋を10足在庫しています」という表現。
- 「枚」は片方を指すときに便利で、「右手の手袋を一枚なくした」と言う時に使われます。
つまり、店員さんや在庫管理では「足」「枚」、消費者の日常会話では「双」「組」と使い分けるとスマートです。
3. クイズで確認!手袋の数え方チェック
3-1. Q1. 店で「手袋1点」は正しい?
答えは「正しい」です。
特に商品管理の現場やオンラインショップでは「点」で数えることがあります。これは助数詞というよりも「商品単位」を指す表現。「この手袋はセール品で1点限りです」といった使い方をします。
3-2. Q2. 借り物のパイプ椅子は「1台」?
これは「台」ではなく「双」や「組」が正解です。
ただし、スポーツやスキー用のレンタル手袋では「一組貸し出します」と言うことが多いですね。もし店員さんが「1台」と言ってしまったら、それは完全な誤用。手袋には使えません。
4. 間違えやすい手袋の数え方例


4-1. 「一個」「一本」と数える誤用に注意
意外と多いのが「手袋1個」という表現。しかし、個や本は立体物や棒状のものに使う助数詞です。手袋には適していません。
例えば「手袋1個ください」と言うと、店員に「片方ですか?」と聞き返される可能性が高いです。誤解を避けるためにも避けましょう。
4-2. 「双」と「組」「足」を混同しやすいケース
「双」と「組」は似ていますがニュアンスが微妙に違います。
- 双 → 伝統的・一般的な数え方
- 組 → 商品セット感が強い
- 足 → 着用するものとして扱うとき
例えば、軍手を大量に仕入れる場合「100足」と表現する方が自然。一方で高級革手袋は「一双」と数えると上品に響きます。
5. 手袋の数え方の背景と英語表現
5-1. 助数詞に表れる日本語の文化的背景
「双」という言葉には、日本独自の文化が表れています。古来から「左右一対で完全なもの」と考える習慣があり、靴や箸、手袋などは必ず「双」で数えられてきました。
5-2. 英語の “a pair of gloves” の意味
英語では「a pair of gloves」が基本。これは日本語の「一双」に相当します。pair は「一組」「二つ一対」を表すので、左右そろった手袋を指す時に使います。
5-3. “glove” “gloves” の使い分けと注意点
- glove → 手袋一枚(片方)
- gloves → 両手分(ペア)
例えば、「I lost a glove.」は「片方をなくした」ですが、「I bought new gloves.」なら「両手分買った」という意味になります。
日本語でも「一枚なくした」「一双買った」と表現を使い分けますが、英語も同じく文脈に注意が必要です。
まとめ|正しい手袋の数え方を覚えて使い分けよう
手袋の数え方は「双(そう)」が基本ですが、「組」「足」「枚」「点」といったバリエーションも場面によって使われます。
- 普段の会話:双、組
- 商品管理・販売:足、点
- 片方だけ:枚
数え方を間違えると誤解を招くこともありますが、正しく使えば知的でスマートに聞こえます。特に日本語の助数詞は文化を映す鏡。さらに英語の表現と比較すれば、言葉の奥深さが実感できるでしょう。



今日からぜひ、シーンに合わせた「手袋の数え方」を意識してみてください。言葉のセンスが一段と磨かれるはずです。
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