年賀状は、ハガキそのものを数えるときは「1枚」、郵便物として出した便りを数えるときは「1通」です。書いている段階は「枚」、投函したあとは「通」——状態で使い分けます。
12月下旬になると「もう何枚書いた?」「50通出したよ」と家族で言い方がバラけるのが毎年の恒例ですが、実はどちらも正しいのです。この記事では、
- 「枚・通(・葉)」の使い分けと理由
- 家族宛て・夫婦宛ての連名の書き方と敬称のルール
- 投函期限の目安とFAQ
の3点を整理して解説します。
ハガキは「枚」、便りは「通」——状態で変わる数え方
年賀状の数え方は、出典では次のように整理されています。
「年賀状の販売数・作成数・受け取り数を、紙として数える場合は「枚」を用います。単なる紙ではなく、便りとして数える場合は「通」を用います」(数え方単位辞典「ねんがじょう【年賀状】」、2026年10月31日確認)。
- 印刷会社に年賀状を100枚発注する
- 年賀状を30枚書いた
- 年賀状を50通投函した
- 親戚から年賀状が12通届いた
さらに、はがきには「葉」という数え方もあります。「思い入れのある葉書を詩的に表現したい場合は「葉」で数えることもあります」(数え方単位辞典「葉書」)。国語辞典でも「枚・葉・通」の3つが整理されており(jitenon国語辞典「葉書・端書」、2026年10月31日確認)、祖父から初めてもらった年賀状の「1葉」——という言い方にドラマが出ます。
「通」は手紙や文書を数える助数詞で、封筒に入った書状でもハガキでも、郵便物としての便りを数えるときに使います(封筒の数え方|「枚・通・部」の正しい使い分け)。年賀状が「通」になるのは、この「便りになった瞬間」だからです。
年賀状の歴史——郵便はがきは明治6年に誕生
年賀状が今の形になったのは、郵便制度のおかげです。1871年(明治4年)の郵便制度開始から2年後、1873年(明治6年)12月1日に日本初の郵便はがきが発行されました。形状は今の往復はがきのような二つ折りで、当時、普通はがきとしては世界にあまり例がなかったと伝えられます(JP CAST「年賀状の歴史」、郵便の豆知識「年賀状」、2026年10月31日確認)。
それまで和紙や封書で送っていた年始の挨拶が、はがきで送る文化へと変わっていきました。年賀状を「通」で数えるのは、まさに郵便とともに育った数え方だと言えます。
宛名の連名の書き方——敬称は一人ひとりに
家族宛てに1枚で出す場合の、宛名の連名の基本です。
- 世帯主を右端にフルネームで書く(縦書き。左隣から配偶者・子どもの名前を続ける)
- 名字が同じなら、家族の名前は名だけを書く
- 敬称(様)は一人ひとりに付ける——「夫婦の名前の間に敬称をまとめて書くのは失礼に当たります」(ふたば年賀状ネット、2026年10月31日確認)
- 人数が多いときは「ご家族様」「御一同様」に省略——家族の連名は4人以上になると「ご家族様」のほうが宛名欄がすっきりします(年賀状印刷のキタムラ、年賀状Navi、2026年10月31日確認)
- 「田中 太郎様・花子様」(夫婦宛て——名字は1回、様は2人分)
- 「田中 太郎様 御家族一同様」(目上の方のご家族宛て)
- 「田中 太郎様 ご家族様」(4人以上のご家族宛て)
差出人を夫婦連名にするのは一般的ですが、仕事関係では連名を避けて個別か部署宛てにするのが基本です。
いつまでに投函する?——期限の目安
- 年賀状の引き受けは例年12月15日頃から始まります(日本郵便 年賀状Q&A、2026年10月31日確認)
- 元日にお届けするための差し出し期限は、日本郵便が毎年発表します(近年は12月25日〜27日。2027年用は12月27日)
- 受け付け開始前に投函した年賀状は年賀扱いにならず、年内の通常配達で届いてしまうので注意が必要です
期限は年度ごとに変わるため、投函前に日本郵便の最新の発表を確認するのが確実です。
シーン別の使い分け
| 状態 | 助数詞 | 実際の言い方の例 |
|---|---|---|
| 買う・作る・書く | 枚 | 年賀状を100枚発注する |
| 投函する・送る | 通 | 年賀状を50通出した |
| 届いた便り | 通 | 年賀状が3通届いた |
| 思い出の1枚 | 葉 | 初めてもらった年賀状の1葉 |
| 宛名の連名 | 様は1人ひとつ | 太郎様・花子様 |
そのまま使える例文集
会話で
- 「年賀状、30枚書いたから明日投函するね」
- 「今年は親戚から20通も届いた」
- 「連名で出すなら、様は一人ひとりに付けてね」
文章で
- 「年賀状50通分の宛名を印刷して投函しました」
- 「いただいた年賀状は1葉ずつファイルに保管しています」
英語で
- I sent fifty New Year’s cards.(年賀状を50通出した)
- I got twelve New Year’s cards this year.(今年は12通もらった)
よくある質問(検索で多い疑問)
- 年賀状は「1枚」?「1通」?
-
書く・作る・持っている段階なら「枚」、郵便物として出した・届いた便りなら「通」です(数え方単位辞典)。
- ハガキなのに「通」で数えるのは変では?
-
「通」は封筒に入った手紙を数える語ですが、封筒かハガキかを問わず「便りとしての郵便物」を数えるときに使います。年賀状50通は自然な言い方です。
- 家族3人宛てなら、年賀状は3枚必要?
-
必要ありません。世帯主の名前に家族を連名で書けば1枚で届きます。連名が4人以上になるなら「ご家族様」に省略するのが目安です。
- 連名の「様」は最後に1つにまとめていい?
-
一人ひとりに付けます。名字は連名内で1回だけ書けますが、敬称をまとめて「太郎・花子様」とするのは避けるのがマナーです(ふたば年賀状ネット)。
- 投函はいつまで?
-
引き受けは例年12月15日頃から。元日配達のための差し出し期限は毎年日本郵便が発表します(2027年用は12月27日)ので、直前に確認してください。
- 早く投函しすぎたらどうなる?
-
受け付け開始前に投函すると年賀扱いにならず、年内の通常配達で届きます。12月中旬の受け付け開始を待ちましょう。
比較表(保存版)
| 助数詞 | 使う対象 | ポイント |
|---|---|---|
| 枚 | 買った・作った・書いた年賀状 | 「紙」として数える |
| 通 | 送った・届いた年賀状 | 「便り」として数える |
| 葉 | 思い出の年賀状 | 詩的な表現。「1葉(いちよう)」 |
| 様 | 宛名の敬称 | 連名でも1人につき1つ。多いときは「ご家族様」 |
まとめ:年賀状の数え方チェックリスト
- 書く・作る段階は「枚」、送った・届いた便りは「通」
- 思い出の1枚は「1葉」とも言い表せる
- 連名は世帯主を右端にフルネーム、家族は名だけ、様は一人ひとりに
- 連名が4人以上なら「ご家族様・御一同様」に省略
- 引き受けは例年12月15日頃から、期限は毎年日本郵便の発表を確認
- 受け付け前の投函は年内配達になるので注意
参考文献
- 数え方単位辞典《公式》「ねんがじょう【年賀状】の数え方」(2026年10月31日参照)
- 数え方単位辞典《公式》「はがき【葉書】の数え方」(2026年10月31日参照)
- jitenon国語辞典「葉書・端書(はがき)」の意味・数え方(2026年10月31日参照)
- JP CAST(日本郵便)「年賀状の歴史|郵政にまつわるエトセトラ」(2026年10月31日参照)
- 日本郵便 年賀状の引受は何日からですか?(2026年10月31日参照)
- ふたば年賀状ネット「夫婦連名の年賀状の宛名の書き方とは?」(2026年10月31日参照)
- 年賀状印刷のキタムラ「年賀状の宛名で相手家族を連名にする際の書き方とは?」(2026年10月31日参照)
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